7年かけて読了『失われた時を求めて』

 プルーストの『失われた時を求めて』(岩波文庫)、今朝読了しました。不思議な終わり方でしたが、ネタバレになるとまずいので、不思議さの内容は書かないことにします。ただ、最後近くに『千夜一夜物語』のことが書かれていてビックリ! つい最近『ガラン版 千一夜物語』の新刊が出たことを知り、興味を持ったので。ともあれ、『失われた時を求めて』は、すごい作品でした。

やっと最終巻『失われた時を求めて』

 7年前に読み始めた『失われた時を求めて』の最終巻(第14巻)を、やっと読み始めました。難解な文章に慣れたせいか、読みやすく感じます。最初の方は「老い」による人々の変化が詳しく書かれていますが、次の部分にはあまりの毒舌ぶりに思わずニヤリとしてしまいました。(内容については御批判もあるでしょうが、あくまでも、小説中の文章です。)

 この婦人たち(醜すぎる婦人たち)は歳をとったように見えなかった。老いというのは人間的なものであるが、この婦人たちは怪物だったから、クジラと同じで「変わった」ようには見えなかったのである。

『感動のメカニズム』(講談社現代新書)

 図書館で、たまたま借りた本。「感動の分析なんて・・・。」と、最初は胡散臭い気持ちで読んでいましたが、「感動」を実践している企業の実例が書かれている部分からは、夢中で読んでしまいました。記憶しておきたいことをメモしておきます。

 感動に必要なこと。SENSE:五感で感じた価値。FEEL:感情の高ぶりとして感じた価値。THINK:知見の拡大として感じた価値。ACT:体験の拡大として感じた価値:RELATE:関係性の拡大として感じた価値。

 「もの」より「こと」の時代。今年の最後に、自分の生き方を考え直させてくれる本に出会えたことに、感謝したいと思います。