やっと最終巻『失われた時を求めて』

 7年前に読み始めた『失われた時を求めて』の最終巻(第14巻)を、やっと読み始めました。難解な文章に慣れたせいか、読みやすく感じます。最初の方は「老い」による人々の変化が詳しく書かれていますが、次の部分にはあまりの毒舌ぶりに思わずニヤリとしてしまいました。(内容については御批判もあるでしょうが、あくまでも、小説中の文章です。)

 この婦人たち(醜すぎる婦人たち)は歳をとったように見えなかった。老いというのは人間的なものであるが、この婦人たちは怪物だったから、クジラと同じで「変わった」ようには見えなかったのである。