2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

アラビアのロレンス 『物語 アラビアの歴史』(中公新書)

20世紀の初め、オスマン帝国が国政のトルコ化を強力に推進しようとしたため、アラブ住民の間で反発が強まった。第一次世界大戦が始まると、イギリスは中東での戦局を有利に運ぶために、メッカのアミール・フサインにオスマン朝支配に対する反乱を起こすよう…

うどんの東西 『ステーキを下町で』(平松洋子)

『ステーキを下町で』に、京都の「日の出うどん」という食堂に、うどんを食べに行く内容のエッセイがあり、その中で、関東と京都のうどんの呼び方の違いが説明されています。過去に何回か聞いたことはあるのですが、何回聞いても覚えられないので、記録して…

妃テオドラ 『物語 アラビアの歴史』(中公新書)

ビザンツ帝国ユスティニアヌス帝の妃テオドラも、なかなかすごい女性です。(以下、抜粋) サーカスの踊り子や娼婦まがいの仕事で暮らしを立てていたと言われるこの女性(テオドラ)を見初めたユスティニアヌスは、叔父のユスティヌス帝に身分違いの結婚を禁…

食べて痩せる!? 『ステーキを下町で』(平松洋子)

平松洋子さんのエッセイ集『ステーキを下町で』に、510グラムのステーキを食べた話が出ています。あまりにもおいしくて、奇跡的に完食したことを書いた後・・・(以下、抜粋) その翌朝、肉の奇跡はさらに起こった。信じようと信じまいと、体重計に乗るとわたし…

小説の中のご飯 『猫と庄造と二人のおんな』(谷崎潤一郎)

谷崎さんの『猫と庄造と二人のおんな』の冒頭近くに、庄造が飼い猫のリリーに自分の夕食のおかずを与える場面があります。おかずは小鯵の二杯酢。小説の中に、そのおかずについての説明も書いてあります。(以下、抜粋) 阪神電車の沿線にある町々、西宮、蘆…

お疲れ様でした<(_ _)>安室様

子どもが幼かった頃、「忍たま乱太郎」のエンディング・テーマが好きになり、その曲(DANCING JUNK)の入ったアルバムを購入しました。その曲を歌っていたのが、まだ10代半ばぐらいの安室奈美恵様だったのですね。久しぶりにまた、聴いてみたいと思います。…

女王ゼノビア 『物語 アラビアの歴史』(中公新書)

『物語 アラビアの歴史』は、あまりにも情報量が多く、大変骨の折れる本ですが、印象に残った部分を記録しておきます。 3世紀にあったパルミュラという国の女王であったゼノビア。彼女はクレオパトラと並び称されるほどの美女だったうえに、エジプト語の他…

アメリカとの距離感(9月16日「読売新聞」)

本日の読売新聞の書評欄で、『自主独立とは何か』という本が紹介されていますが、その紹介文の中に、覚えておきたいことが書かれていたので、抜粋しておきます。(以下、抜粋) 日本の戦後史の捉え方は、アメリカとの距離感によってほぼ定義されてきた。すべ…

うちの庭で、何をしている?オンブバッタ!

接近しても、逃げることもなく、2匹でナニか、してました。オンブバッタって、オンブするだけではなかったのですね。「生命の営みのあわれさ」を感じなければいけないのでしょうが、私はまだそこまで達観できてはいません(´;ω;`)

「秋」のサンマ、「あき」る?( 『孤高の人』 『ののちゃん』)

新田次郎の小説『孤高の人』は、登山家である加藤文太郎が主人公です。時代は大正末から昭和の初め。主人公は神戸で働いていますが、関東大震災後、職場の寮の食堂で、ある人物が言った言葉、(以下、抜粋) 「こう毎日サンマじゃあやりきれないな、なんでも…

漫画の中のご飯(14)『バガボンド』(井上雄彦)

宮本武蔵との決闘を前に、死を覚悟した吉岡伝七郎。自分と妻と娘の3人でご飯を食べようと言っている場面が、(´;ω;`)。決闘なんて、する必要があったのですかね?

家族7人鮎3匹 『山の音』(川端康成)

『山の音』の最後は、家族7人(主人公夫婦、長男夫婦、出戻りの娘とその子ども2人)の食事の場面です。季節は秋ですが、家族7人でおかずは鮎が3匹。買えなかったわけではなく、「魚屋に3匹しかなかった」と長男の嫁の菊子は言っています。それぞれで分け合…

漫画の中のご飯(12)『坊っちゃんの時代』(関川夏央・谷口ジロー)

『坊っちゃんの時代 凛冽たり近代 なお生彩あり明治人』の中に、100年以上前のビアホールを描いた場面があります。多くの文献を参考にして描いているようなので、参考になります。女性だけのグループもいるようですね。ちなみに漱石さんもいます。

息子の嫁との微妙な♡? 『山の音』(川端康成)

60代の主人公である信吾。彼の息子の修一が、可憐でけなげな女性である菊子を嫁にしながら、他に女を作ってしまうという設定です。そのことを知ってしまった信吾が、能面を菊子にかぶらせて話をする場面。(以下、抜粋) 艶めかしい少年の面をつけた顔を、菊…

漫画の中のご飯(その12)『ちはやふる』

百人一首大会の昼食の場面。スポーツ競技の大会ほどではないかもしれませんが、頭を使う百人一首、糖分の補給が必要だろうなと思いました。こういう場面でのおにぎり、自分はもう食べる機会もないのかなと思うと、ちょっと寂しい(´;ω;`)。

殻を破って出たキノコ?

本日裏庭で、卵の殻を破って出たようなキノコを見つけました。キノコって、卵から産まれるんでしたっけ?

小説の中のご飯 『坑夫』(夏目漱石)

漱石さんの『坑夫』に、食べる場面が3か所ありました。(図書館に返却してしまったので、記憶があいまいですが(´;ω;`)。) ①街道沿いの茶屋で、ハエがたかった揚げ団子(?)を食べる場面。 ②山道でサツマイモを食べる場面。 ③足尾銅山の坑夫の寝る大部屋…

小説の中のご飯 『山の音』(川端康成)

小説の冒頭近くに、主人公の信吾(62歳)が、会社帰りにさざえを買って帰る場面があります。帰宅して息子の嫁である菊子にさざえを渡し、台所に行ってみると、そこにあったのは伊勢海老と車海老。(夕食用に菊子が買ってきたもの。)伊勢海老って、高級食材…

漫画の中のご飯(その11)『AZUMI』(小山ゆう)

好きな龍馬のために料理をするあずみ。下心がいっぱいなところが、かわいいです♡

象で戦争!? 『物語 アラビアの歴史』(中公新書)

中公新書『物語 アラビアの歴史』を読んでいたら、興味深いことが書かれていたので、抜粋しておきます。(以下、抜粋) この王朝(プトレマイオス朝)の初期の南方政策の特徴は、交易と並んで象狩り用の基地建設という軍事上の目的が、紅海への進出の大きな…

漫画の中のご飯(その10)『奈緒子』(坂田信弘・中原裕)

ほぼ全編にわたって走っている場面が続く『奈緒子 新たなる疾風(かぜ)』。第1巻に、早朝自主トレの後の朝食の場面がありました。西洋風のテーブルでない点、母親が新聞を広げている点など、普通っぽくていい感じです。

オンブバッタ?

今朝、裏庭でバッタがおんぶする姿が見られました。ネットで調べると、オンブバッタという種類で、上にいる小さい方がオスだとのこと。一応、写真を載せておきますが、バッタさんの個人情報に配慮して、少しぼかしてあります。

私小説という悦楽 『暢気眼鏡・虫のいろいろ 他十三篇』(岩波文庫)

尾崎一雄さんの代表作をそろえた岩波文庫を読了しました。最初の「暢気眼鏡」のころには、20歳ぐらいの奥さんのお腹の中にできたばかりの子どもさんが、最後のころには結婚して子どもまでいるという一連の流れを読み切り、作者の人生を追体験したような感じ…

漫画の中のご飯(その9) 『ナニワ金融道』(青木雄二)

仕事で失敗し深夜に帰宅した主人公を、彼の好きな料理と各種の酒で出迎えてくれた妻。普通はありえない設定ですが、こんな場面には憧れます。

病人の思考 『痩せた雄鶏』(尾崎一雄)

尾崎さんが50歳の時の作品で、初出は昭和24年。その頃の作品としては、前年の『虫のいろいろ』の方が有名なのですが、私はこの『痩せた雄鶏』の方が、文学的価値は高いという感想を持ちました。50歳でありながら病気のために自宅で寝たきりの主人公(おそら…

漫画の中のご飯(その8)『サンドウィッチは銀座で』(平松洋子)

平松洋子さんのエッセイ集『サンドウィッチは銀座で』には、谷口ジローさんの、ステキな挿絵もついています。私が気に入ったのは、大阪ミナミの「自由軒」を舞台にした漫画仕立ての挿絵です。それにしても「ライスカレー」という言葉、久しぶりに再会しまし…

私って何?(9月9日「読売新聞」)

昨日の読売新聞の書評欄に、『わたしは不思議の環』という本が紹介されていました。ダグラス・ホフスタッターという認知科学者が書いた本で、5,000円もするらしく、自分では絶対に読まない(それ以上に、買わない)と思うのですが、エッセンス的なことが書い…

まゆゆは完璧?(9月9日「読売新聞」)

本日の読売新聞日曜版「よみほっとTV」欄で渡辺麻友さんが載っていました。その中で、彼女の顔を「CGでないと作れないとも評される整った顔」と説明していました。「とも評される」という表現が、他人に責任を押し付けるようで不満ですが、確かにバランスの…

極貧の爽やかさ? 『燈火管制』(尾崎一雄)

昭和9年初出の尾崎さんの短編小説。電気代が払えずに電気を止められ、ロウソクも燃え尽きてしまった夜、月の光をたよりに、おかずもなしでご飯を食べる主人公とその妻が描かれています。あまりにも貧乏すぎて、かえって爽やかな雰囲気さえ醸し出している小説…

ユーモア貧乏小説 『暢気眼鏡』(尾崎一雄)

表題作は、岩波文庫でわずか26ページの短編。しかも、作者自身の悲惨な日常を描いた私小説。解説を見て芥川賞受賞作と知り、驚きました。ネットで調べてみると、確かに1937(昭和12)年に芥川賞を受賞しているのですが、どうも表題作を中心とした作品集が受…