晴耕雨読
雨続きで畑仕事ができず、昨日からず~っと読書をしていました。
ひとりの村人が道を歩いていたら、堤防に小さな「蟻の穴」を見つけた。何気なく小石をそこに詰め込んで穴を塞いだ。その「蟻の穴」は、放置しておくと次の大雨のときそこから堤防が決壊して、村を濁流に流すはずの穴だった。でも、穴が塞がれたせいで、堤防は決壊せず、村には何事も起きなかった。
この場合、穴を塞いだ人の功績は誰にも知られることがありません。本人も自分が村を救ったことを知らない。
そういうものです。
(中略)
とりあえず、僕にできるのは、身近にいる人たちと連帯し、それぞれの現場で「蟻の穴」を塞ぐ彼らの日々の実践を支援することくらいです。
(『街場の憂国論』の「あとがきー「アンサング・ヒーロー」という生き方」より)