『雨月物語 巻之二 淺茅が宿』を読んで

 下総の国(千葉県)の男が、妻を残して京都に出稼ぎに行ったのですが、戦乱のためになかなか帰ることができず、7年後にやっと帰って妻と一夜をともにしました。ところが、翌朝起きてみると、妻はいなくて、家もあばら家になっていて、妻は実は死んでいたのだということに気づく、・・・という、ありがちな内容で、中国にも似たような話があるそうです。怪談というより悲話という感じで、生き別れた家族となかなか再会できない、というようなことは、昔はよくあったのかもしれません。(時代は室町時代に設定されています。)