明治になり、
華族という地位を与えられたお公家さんたち。特権階級のようですが、無職の人も多かったようで、お金ほしさに危ない話に乗ってしまったり、返す見込みもないのに大金を借りて首が回らなくなってしまった人も出てきたそうです。そこで、右大臣
岩倉具視が、彼らを保護および監視する体制を作って、無職の
華族の
生活保護をしたとのこと。(保護してもらえるだけマシかもしれませんが。)
明治2年に
天皇・皇后が東京に移ったのに伴って、東京に移った
華族も多かったようですが、彼らが必ず奉職できるとは限らず、京都に残った
華族の仕事としては、御所の管理か神社の
宮司ぐらいしかなかったということも書かれていました。
ところで『公家たちの幕末維新』の最後の方は、明治になってからの
華族のランク分けとそれに対する
華族たちの不平不満が中心なので、精読はしませんでしたが、全体を通して、お公家さんのイメージが、かなり「人間的」なものになりました。(病気を理由に会議を欠席しようとした
孝明天皇にたいして、「仮病だ」と決めつけて無理やり出席させようとしたお公家さんもいたようです。)