平松洋子さんのエッセイ集『おとなの味』に、富士吉田にある庶民的な
うどん屋さんのことが書かれています。(以下、抜粋)
残りが二、三本になったところで、ふと正気に戻った。ひと息ついて視線を上げると、座敷の正面にりっぱな仏壇。床の間にこどもの習字。壁には家族の賞状。看板も品書きもないふつうの家の座敷で、見ず知らずの他人がぎっしり肩を寄せ合い、無言でずず、ずず、よそのうちのご先祖さまに見守られながらどんぶりをかかえている。(抜粋、終わり)
この文章を読んでいたら、
つげ義春さんの『探石行』という漫画を思い出しました。(食前注意!)