ジェンダーバイアス(9月30日「読売新聞」)

 本日の読売新聞の書評欄に『ワークデザイン』という本が紹介されていました。副題は「行動経済学ジェンダー格差を克服する」。(以下、抜粋)

 オーケストラの楽団員選考では、かつて、女性が受かる率はとても低かったという。しかし、演奏家と審査員の間にカーテンを導入したところ、女性が選ばれる率が飛躍的に高まった。男性の方が優秀であるという無自覚な認識バイアスが判断に影響を及ぼしていたのだ。(中略)
 学生が集う部屋にかかっている肖像画ビル・クリントンではなくヒラリー・クリントンだと、女子学生のスピーチはうまくなり、自己評価も高くなったという。そんなばかな、と思われるかもしれないが、ある実験によって発見された知見だ。(抜粋、終わり)

 なお、本日の読売新聞では、『文系と理系はなぜ分かれたのか』という本も紹介されていて、そこでも文理の区分にジェンダーの問題が深くかかわっていることが書かれています。「女の子は理系に向いていない」という偏見が、本人の自信を低下させ、進路の選択に影響を与えているとのこと。偏見って、気づかないところに潜んでいるのですね。