一帯一路構想 『世界経済入門』(講談社現代新書)

 『世界経済入門』に書かれている、中国の一帯一路構想の説明がわかりやすかったので記録しておきます。(以下、抜粋)

 これは、政府が主導する側面が大きい政策で、中国を起点にヨーロッパへ向けて陸路や海路でインフラ整備を進め、巨大な経済圏を構築する構想です。「シルクロード経済帯」(一帯)と、「21世紀海上シルクロード」(一路)からなります。
 経済圏に含まれる国は約70ヵ国で、総人口は約45億人。これは、世界総人口の約6割に相当します。
 中国はこの実現に向けて、すでに積極的な外交活動を行っています。このような状況が続けば、中国がアジア諸国を支配することになり、日本がユーラシア大陸から経済的に切り離されてしまう危険があります。(抜粋、終わり)

 ちなみに、著者の野口先生は、TPPも含めて、このようなブロック経済体制には批判的な立場をとっていらっしゃいます。第2次世界大戦の原因の一つにもなったからです。