意味のない旅 『阿房(あほう)列車』(ちくま文庫)

 『内田百閒集成 1』の『阿房(あほう)列車』、裏表紙に書かれている作品内容の紹介が面白く、迷わず借りてきました。(以下、作品紹介より)

「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う」。昭和25年、百閒先生は旅に出た。道づれはヒマラヤ山系なる茫洋とした男。役に立つこと、ためになることはひとつもせず、借金まみれなのに一等車に乗り、妙に現実ばなれした旅はふわふわと続く。上質なユーモアに包まれた紀行文学の傑作。(作品紹介、終わり)

 ちなみに道づれのヒマラヤ山系とは、知人の平山三郎氏と思われますが、彼との会話が妙にちぐはぐで、確かに「上質なユーモアに包まれた」作品だと思います。(まだ3分の1しか読んでいないので、後が楽しみです。)