死の予覚? 『死はこわくない』(立花隆)

 「知の巨人」と称される立花隆先生が、海外の脳科学の先端を走る研究者に取材して書いた本ですが、20年ぐらい前に出された『臨死体験』ほどの衝撃はありませんでした。その理由は、死後の世界かもしれないと思われていた臨死体験が、死ぬ直前の脳の働きによるものだとわかってきたせいだと思います。
 最も印象に残ったのは、立花先生ご自身の伯父さんのエピソード。死の近接を感じさせる予兆がなかった伯父さんが、80歳の時、「オレは明日死ぬぞ」と家族に告げて、翌朝亡くなったとのこと。
 実は、私の身近な人にも、同じような経過で亡くなった人が何人かいるそうで、自分の死を予覚しながら、かえって機嫌がよさそうだったとも聞いています。
 そういうエピソードを信用するならば、「死はこわくない」のかもしれませんね。
 私も早く、終活の準備を進めなければ・・・