2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

漱石さんの臨死体験 『不機嫌亭漱石』

手塚治虫文化賞を受賞したマンガ『「坊っちゃん」の時代』、その第5部『不機嫌亭漱石』の解説部分に、胃潰瘍を患っていた漱石さんが、修善寺で療養していた時のことが書かれています。(以下、抜粋) 夕暮れ近くだった。形容できない胸苦しさに襲われた漱石…

ご飯かけ納豆ご飯

先日の「ご飯かけ玉子ご飯」の続編として、「ご飯かけ納豆ご飯」の試食会を開きました。(参加者は前回の人数を維持しました(*´▽`*)。註:私一人だけ) (レシピ) ①納豆のパックを開け、ごはん茶碗に入れる。 ②醤油をかけ、よくかき混ぜる。(添付されてい…

会津○○ 『戦乱と民衆』(講談社現代新書)

禁門の変(蛤御門の変)に伴う大火災で焼け野原になった京都について、『戦乱と民衆』の中で、磯田道史氏は次のように語っています。(座談会の記録です。以下、抜粋) これだけ焼け野原になると、大量に発生した失業者は、基本的には準公務員として雇われる…

見えざる手 『現代経済学』(中公新書)

今年の8月に発行された中公新書『現代経済学』からの、真面目な内容です。この本では、最新の経済理論に入る前に、古典的な理論を詳しく書いてくれています。まずは、第1章「市場メカニズムの理論」から、(以下、抜粋) 一般均衡理論、そして新古典派経済学…

禁門の変と民衆 『戦乱と民衆』(講談社現代新書)

『戦乱と民衆』の第四章で、磯田道史氏が、禁門の変(蛤御門の変)の時の京都の民衆について書いています。(以下、抜粋) 応仁の乱では、民衆は荷物を奪われる存在だったでしょう。大坂の陣では、民衆は荷物を奪われないように持って逃げています。禁門の変…

珍発明!? 「ご飯かけ玉子ご飯」

(注意:あくまでも「冗談の一種」としてお読みください。) 本日、「ご飯かけ玉子ご飯」を作り、試食会を開きました。(参加者は、私1名) (レシピ) ①ごはん茶碗に、生卵を1個割り入れる。 ②醤油をかけ、かき混ぜる。 ③温かいご飯を上から載せる。 ④全体…

紅葉と黄葉の競演

秋晴れに誘われて、久しぶりに近所の里山に登ってきました。「イノシシ注意」の看板があるのに、鳥以外の野生動物には会えませんでしたが、紅葉と黄葉が競演しているような情景には、癒やしてもらえました。ちょっとくすんだ色合いであるのが、かえってシブ…

AIは万能?(11月11日「読売新聞」)

本日の読売新聞の「サイエンス・オピニオン」ページは、AIについての特集でした。AI(人工知能)は、過度な期待のピークを越え、熱狂が冷める段階に移行しつつあるとのことですが、・・・(以下、抜粋) AIへの過度な期待感が高まる一方、「AIが人の仕事を奪う…

「指差し」について(「大学入学共通テスト」プレテスト)

本日の新聞に、「大学入学共通テスト」プレテストの問題が載っていたので、国語の問題文を読んでみました。(暇だったんですよ。)第1問には、「指差し」という行為のことが書かれていて、なかなか興味深い内容でした。指差しをするのはヒトだけで、他の動…

土一揆と足軽 『戦乱と民衆』(講談社現代新書)

『戦乱と民衆』の中で、呉座勇一氏は、室町時代に京都を襲った土一揆について、年代別の表を示しながら、興味深いことを述べています。(以下、抜粋) この表を見ると、1454年の土一揆以後、1466年まで一揆はかなり頻繁に起きています。長くて三年、短いとき…

大野豊という選手(11月10日「朝日新聞」)

本日の朝日新聞の書評欄で、『ドラガイ』という本が紹介されていました。「ドラフト外」の選手たちのドキュメントとのこと。その本には、大野豊選手のことも書かれているそうです。大野選手は、高校卒業後、信用組合の軟式野球を経て、広島の入団テストを受…

玉城デニー氏について(11月10日「朝日新聞」)

本日の朝日新聞の「カルチャー」ページにある「終わりと始まり」というコーナーで、池澤夏樹氏が、沖縄県知事の玉城デニー氏について書いていました。玉城氏の父はアメリカ人だが、父の顔は知らず、若い時はロック少年。ラジオのディスクジョッキーを12年や…

大阪は「ド」?(11月10日「朝日新聞」)

本日の朝日新聞の第一面に、大阪に関する話題が二つ出ていました。 ①大阪は音楽の町なんですね。だって、ドで始まりドで終わる。 東京のタクシードライバーが、筆者の鷲田清一氏に言った言葉とのことで、「折々のことば」に出ていました。。確かに、道頓堀、…

どん底の時代? 『心配しなさんな。悩みはいつか 消えるもの』

著者の板橋興宗氏(師?)は、大本山總持寺の貫主まで務めた方ですが、若いころには、(以下、抜粋) 私も若いころは、迷ってばかりいました。 とにかく道元禅師のように悟りを開きたいと願うばかりに、お世話になっていた寺の修行が物足りず、勝手なことを…

白村江、敗北の理由 『戦乱と民衆』(講談社現代新書)

『戦乱と民衆』は、現在活躍中の歴史研究者たちが、各自の専門分野である時代に起きた戦争について語るという内容で、最初から引き込まれてしまいました。 最初は、日本古代政治史が専門の、倉本一宏氏が、白村江の戦いについて述べていますが、倭国軍が唐の…

非思量という禅語 『心配しなさんな。悩みはいつか 消えるもの』

昨日、図書館へ行ったとき、ふと禅に関する本を読んでみたくなり、タイトルが気に入ったので借りてきたのが、『心配しなさんな。悩みはいつか 消えるもの』という本。自宅へ帰ってから、著者の紹介の欄を見てびっくり(*_*)! 著者である板橋興宗(こうしゅう…

ウンピン先生(11月7日「日本経済新聞」)

本日の日本経済新聞、「私の履歴書」のコーナーに、興福寺貫主をしておられる多川俊映氏の文章が載っていました。その文章の中で、多川氏が帝塚山学園の生徒であったころ、最も印象に残った漢文のウンピン先生(梅田宇之助先生)の思い出が書かれていました…

シーケンシャル・アクセス? 『大人は愉しい』(ちくま文庫)

『大人は愉しい』の中に、「インターネットと大学教育」というタイトルの、内田樹先生の文章があり、興味深い内容だったので、抜粋しておきます。(以下、抜粋) 哲学論文をインターネット情報だけに基づいて書くということは、構造的にほとんど不可能だろう…

スパシーボ効果?(タバコを吸う夢)

15年ほど前に喫煙をやめ、その後一本も吸っていないのですが、1年に1回ぐらいは喫煙する夢を見ます。昨夜の夢では、1箱ほど吸ってしまいました。「あ~あ、吸っちゃった」という気持ちになりましたが、起きてからは吸いたいとは思いません。 ところで、喫煙…

内田樹先生のご家庭 『大人は愉しい』(ちくま文庫)

『大人は愉しい』の中で、内田樹先生がご自身の娘さんのことを書いていらっしゃいます。ちなみに内田先生のご家庭は、父子家庭とのこと。(以下、抜粋ですが、文中にある「清」は、夏目漱石の『坊っちゃん』の中で、主人公を溺愛した女中です。) うちの娘は…

『官僚たちのアベノミクス』(岩波新書)が問うていること

いきなり抜粋から始めます。(以下、抜粋) 一七年九月、安倍政権は野党による臨時国会の開催要求を拒否し続け、召集したと思ったら論戦に臨むことなく解散に踏み切った。政治的戦術という観点からの評価を勘案したとしても、権力の相互抑制という基本原則が…

ストックホルム症候群? 『大人は愉しい』(ちくま文庫)

内田樹氏と鈴木晶氏の「メル友交換日記」という形式の『大人は愉しい』という本、哲学や心理学の用語が出てきて、私にとっては「愉しい」だけとは言えませんが、興味深い考え方がいろいろ書かれています。その中で、鈴木氏からのメール、(以下、抜粋) 湾岸…

正月返上!?  『官僚たちのアベノミクス』(岩波新書)

『官僚たちのアベノミクス』に、2012年末の第2次安倍政権発足直後の、霞が関のお役人さんたちの大変さが書かれています。(以下、抜粋) 年が明けた。一月二日、世間はまだ正月休みだが、霞が関の官僚にとっては、この日が仕事始めになった。年末年始休みゼ…

『民主主義の死に方』(11月4日「読売新聞」)

本日の読売新聞の書評欄で『民主主義の死に方』という本が紹介されていました。著者は二人いて、二人ともハーバード大学の教授とのこと。(以下、抜粋) 民主主義の基盤となる三権分立を初めて説いたのは、モンテスキューの『法の精神』だが、著者によれば、…

誰に「寛容」を求めるか(11月3日「朝日新聞」)

夜になってしまいましたが、今日の朝日新聞の「私の視点」というコーナーに、衆議院議員である尾辻かな子氏の文章が載っていました。マイノリティー差別について書いた文章で、肩書きによると、尾辻氏自身が、同性愛者であることを公表しているとのこと。(…

今日の昼飯!パラパラチャーハン💛

本日のお昼ご飯、パラパラチャーハンを作りました。玉子とハムと塩とコショーとご飯とサラダ油(あと、フライパンとお玉と食器とコンロと燃料と自分の体)さえあれば、短時間で簡単に作れるので、毎週1回以上は作っています。と言っても、私の年老いた両親の…

人をロボット扱い?(11月3日「天声人語」)

本日の朝日新聞の「天声人語」、外国人労働者の受け入れについて触れていました。外国人労働者の受け入れを拡大するために、昨日の閣議で決まったという出入国管理法改正案。滞在は原則5年とし、家族の帯同も認めないという案です。この案に対して、鈴木康友…

日本銀行の位置づけは? 『官僚たちのアベノミクス』(岩波新書)

2012年の年末、第2次安倍政権発足時、日本銀行の独立性が危ぶまれる事態になったことが、岩波新書の『官僚たちのアベノミクス』に書かれています。そもそも、日銀と政府との関係は?(以下、抜粋) 議院内閣制であれ、大統領制であれ、中央銀行の位置づけは…

経団連会長による評価 『官僚たちのアベノミクス』(岩波新書)

岩波新書の『官僚たちのアベノミクス』は、アベノミクスの是非ではなく、この政策が、いつ、どこで、誰によって形成されていったのかを詳しく記録している本で、経済面に詳しくない私でも、楽しく(?)読み進めることができます。 この中で、民主党から自民…

お金のためでも、イヤなものはイヤ 『百鬼園随筆』(新潮文庫)

ちくま文庫で読んできた内田百閒先生の作品、図書館に行ったら新潮文庫版の随筆集もあったので借りてきました。既読の作品も多かったのですが、読み終えた後の、川上弘美さんの「解説」に感動しました。川上さんは、百閒先生について、まず芸術院会員を辞退…