不思議な体験(回想)

 3年前の秋、私は椅子に座るのも辛いほどの腰痛に見舞われました。ある晩、自宅の自分の部屋で就寝のため横になったのですが、眠るというより痛くて気を失うような感じで意識を失いました。その時の夢の中で、私は学校の廊下のような場所で横になっていました。やはり腰は痛いまま。周囲は真っ暗ですが、怖いとは感じませんでした。そこへ女子高生と思われる一人の女性が通りかかり、私に躓きました。彼女は怖がることなく私のそばにしゃがみ込み、「腰が痛いんやね」とか言って、私の腰をさすり始めました。気持ちはいいのですが、若い女性にそんなことをしてもらうのが申し訳なくて、「もういい、もういい」と、言おうとするのですが、夢の中なので、うまく発音できません。はっきり言おうとして、口を大きく動かそうとした時、目が覚めました。私はもちろん、自分の部屋で寝ており、他には誰もいません。驚きましたが、怖くは感じませんでした。腰をさすってくれた感覚は残っています。腰痛は、その後少しずつ治っていきました。
 信じがたいかもしれませんが、実話です。もちろん、ただの夢の可能性もあります。私自身がこの体験をどう解釈しているかということについては、秘密にしておきます。
 ちなみに私は、金縛りの体験も多いのですが、この時の体験は金縛りとは全く違ったものでした。