『好色五人女 巻一』を読んで

 タイトルは「姿姫路清十郎物語」で、主人公を女とすれば「おなつ」ということになりますが、実質的な主人公は「清十郎」だと思います。異様なほど女性にもてた清十郎が、最終的には冤罪により刑死し、おなつは彼の菩提を弔うという内容です。解説では、実際の事件の詳細については諸説あって不明とのこと。それにしても、好きな男に、女が自分の爪や髪を送る風習があったって、うらやましいけど気持ち悪いような気もします。