ポジティブなラディカリズム 『現代社会はどこに向かうか』(岩波新書)

 副題は「高原の見晴らしを切り開くこと」で、今年の6月に発行された本です。著者は社会学者の見田宗介氏で、ロジスティック曲線(ある生物が爆発的に増殖した後は増殖を減速し、やがて停止して安定平衡期に入ることを示すS字型曲線)を示しながら、社会の今後のあり方(あるべき姿)について、分かりやすく書かれています。経済成長が見込めない時代だからこそ、今までと違う「幸福の形」があり、若者たちはそのことに気づき始めているとのこと。明るい見通しにちょっと気分が軽くなります。最後の言葉がカッコイイので、抜粋しておきます。
 
 今ここに一つの花が開く時、すでに世界は新しい。