岩波文庫『
夫婦善哉 正続 他十二篇』(
織田作之助)を、本日図書館に返すので、「他十二篇」の中で、印象に残っている作品を、記録しておきます。
①「雪の夜」・・・別府に流れて行った破滅型の夫婦の悲惨な話。
②「雨」・・・秀才かつ美少年でありながら性格が悪く、退学し家出した主人公。
③「俗臭」・・・貧乏人の出世話。なぜか
芥川賞の候補作。
④「子守歌」・・・生意気な新聞記者の話。
⑤「黒い顔」・・・かつての同僚を活動写真の戦況ニュースの中で見る話。
⑦「木の都」・・・学生時代に京都の吉田で世話になった人に、大阪で会った話。
上記のうち、②と⑦は自伝的な内容です。代表作「
夫婦善哉」より、私は落ち着いた内容の⑦が好きです。