「よう来た えらかったのう」(11月24日「朝日新聞」)

 本日の朝日新聞で、最も印象に残った記事は、別刷り(be on Saturday)にある中本忠子(ちかこ)さん(84歳)のことを紹介した記事。なんと36年間も、子どもたちに食事を作ってあげているとのこと。今でこそ、「食べて語ろう会」というNPO法人になり、ボランティアスタッフも来ているらしいですが、2年前までは中本さんの2DKの市営住宅の自宅が、子どもたちの居場所だったそうです。私財を投じ、親の遺産もつぎ込んで、運営してきたことなど、信じられないようなことも書いてありました。(以下、抜粋)

(「どういう子どもたちが来るのですか」という質問に対して、)
 家で食べられない子どもたちじゃね。親が暴力団だったり、薬物やアルコールをやっていたり。幼児期に愛情をもらっていない子が多い。万引きやカツアゲをして生き延びてきた子も少なくない。
 小学生のころから学校帰りにうちの家に来ていた中学生が、ある日、用事があってご飯を作ってやれなかったら、仲間と街灯を壊し、平和公園の葉ボタンを引っこ抜いてかじって、捕まった。その子に申し訳ないことをしたと思ったよ。(抜粋、終わり)

 今でも毎日、子どもたちが来るということは、それだけ問題を抱えた家庭が多いということだと思います。大阪万博はめでたい話題かもしれませんが、政治家の方々には、こういった現実にも目を向けてほしいものです。