「待つ」ことの大切さ 『続ほっとする禅語70』

 『続ほっとする禅語70』では、「花謝樹無影(はなしゃしてきにかげなし)」という言葉の説明の例が、私を励ましてくれるように感じました。この言葉は、「冬のあいだ花をつけない裸の木は、死んでしまったのではなく、次の春に向けて花を咲かせるエネルギーをたくわえている」という意味だそうですが、筆者は「役者」にたとえています。(以下、抜粋)

 役者は「待つ」のが商売だといいます。
 自分を生かすいい役が来るのを、じっと待つ。ライバルがどんどん主役をとって人気がでてもあせらず、今は自分の季節ではないとこらえて、中途半端な役に飛びつかない。(中略)
 連日120%の力を出し切って演技をしていた役者が、限界を感じたからニューヨークに勉強に行きたいと降板した。今は自分にとって蓄積の季節なのだと、鏡の前で覚悟した。(抜粋、終わり)

 そういえば最近、コワモテの俳優さんで、中高年になってからブレイクした人がいますが、若いころからイケメンだった俳優さんより、よっぽど「味」がある俳優さんだと思います。