HALは(新しい医療の)あけぼの 『医と人間』(岩波新書)

 『医と人間』に、HAL(ハル)について書かれていました。(以下、適当にまとめておきます。)

①身につけることで人の身体機能を改善・補助・拡張することを目的として開発されたのがHAL。
②HALは、人とロボットをつなぎ、機能的に一体化させることに成功した世界初のサイボーグ型ロボット。
③身体の運動機能に障害があるときは、筋骨格系を思い通りに動かせなかったり、感覚が麻痺したりする。
④この時、皮膚表面に漏れ出てくる生体電位信号は非常に微弱であったり、まばらな状態だったりする。
⑤HALはその信号をセンサーによって読み取り、適切に処理することでロボットを随意的に動かし、装着者の脳・神経・筋系の機能改善治療への扉を開けることに成功した。
⑥運動機能に障害を負った方であっても、装着して身体を動かしたいと思えば、皮膚表面から読み取った生体電位信号を解析し、補正しながらスムーズに動くよう支援することができる。
⑦ロボットの側に、ある程度の状況判断を任せ、自律性をもたせたシステムも備えており、それを「サイバニック自律制御」と呼ぶ。

 SFの世界のような話ですが、この本が発行されてからもうすぐ4年。今ではもっと進んでいるかも。なお、この本は、何人かの研究者によって書かれていて、その中には、iPS細胞でノーベル生理学・医学賞を受賞した中山伸弥氏も含まれています。