年老いた父と銀行へ

 80代後半になり、耳が不自由になり、字も書けなくなった父を無理やり連れだして、近くの銀行に行きました。正月前にお金をおろしておいた方がいいと思ったからです。窓口のかわいこちゃんの女性は、私が「父の口座ですが、父も来ています」と言ったところ、にこやかに対応してくれました。帰宅後、両親の部屋で、おろしてきたお金を渡すと、拝むようなしぐさをしました。自分の口座からおろしたお金であり、おそらく、正月に、孫やひ孫にあげてしまうお金なのに。