いろんな葬送 『これからの死に方』(平凡社新書)

 『これからの死に方』によると、土葬を禁じた法律はなく、各地方自治体が、その地域の実情に合わせて、土葬できる区域を制限したり禁止したりした条例を設けているだけとのこと。ちなみに2013年度の統計では、全国の死亡総数132万人あまりのうち、土葬されたのは378件。ただし、その6割は、妊娠12週以上になってから死産ないし中絶された胎児を供養して土葬にしたもので、それを除いた土葬数は139件。
 なお、この本の著者は、死んだら堆肥(コンポスト)にしてほしいと思っているとのこと。(以下、抜粋)
 
 スウェーデンで「プロメッサ」という組織をつくって活動している、生物学者出身の女性がいる。彼女は、遺体を液体窒素で冷凍し、振動させ解体して、数時間かけて乾燥し水分を除くと、養分豊富なきれいな粉になって、植物を育てる堆肥になるという手法を開発した。粉の状態になった遺骸を納める専用の容器も開発されている。この容器も自然に分解する有機物からできていて、土のなかに埋めておくと、半年から1年で、容器ごとすっかり土に還ることができるという。(抜粋、終わり)

 火葬による温暖化ガスを出さず、植物を育てる「フリーズドライ葬」。もし許されるなら、私も希望したいと思います。