不自由の方が生きやすい!? 『百姓一揆』(岩波新書)

 正月早々、不穏な話題で恐縮ですが、昨年11月に発行された『百姓一揆』に、近世よりも中世の方が民衆が自由であったことが書かれています。(以下、抜粋)

 中世には認められた民衆の自由・自治が、近世では抑圧されたというのは、一見、歴史が逆行したかのようにみえる。だが、生存という観点から、どちらが生きやすいかといえば、近世社会である。暴力が横行し、生存のために一致団結し闘わなければならかった不安定で過酷な中世社会とは異なり、近世では、権力の庇護のもとではあるが、「公儀」の「御百姓」として、公的・公法的に位置づけられ、戦乱のない「平和」で「安定」した社会(中世に比べれば)のなかで、最低限の生存を保障された。(抜粋、終わり)

 ところで、百姓一揆やその背景となる近世の日本社会、わかったつもりでいたことが微妙に違っていたこと、この『百姓一揆』により、気づきつつあります。(まだ途中ですが(´;ω;`)。)