2018-11-20から1日間の記事一覧

貧困からの脱出!? 『身辺と秋筍』(内田百閒)

今まで読んできた百閒先生の作品には、貧困話が多かったのですが、ちくま文庫の『内田百閒集成9 ノラや』は猫話ばかりで、食事でも寿司を頻繁にとったりして、貧困から脱出した様子がうかがわれます。脱出できた理由については、『身辺と秋筍』という作品の…

猫の魅力は耳? 『ノラに降る村しぐれ』(内田百閒)

ノラがいなくなってしまった後の百閒先生の家に、別の猫が住み着くようになり、百閒先生はその猫にクルツという名前を付けます。(以下、抜粋) 猫の一番可愛い所は耳である。こっちを向いてぴんと立てていても、向うを向いて三角の後ろを見せていても、尤も…

猫も大変! 『ノラや』(内田百閒)

『ノラや』の中に、百閒先生の飼い猫(元々は野良猫)ノラの、さかりの時の様子が書かれています。(以下、抜粋) 初めてのさかりがついた時は、その出這入りが頻繁で、猫のサアヴィスに起ったり坐ったりしなければならなかった。 そんな時でもノラは仲好し…