『考えるとはどういうことか』(11月17日「朝日新聞」)

 昨日の朝日新聞の書評欄で、『考えるとはどういうことか』という本が紹介されていました。書評を書いたのは立正大学教授の野矢茂樹先生です。(以下、抜粋)

 私たちの多くは、自由に考えてはいないし、自由に喋ってもいない。そしてもしかしたらそのことを自覚してさえいない。常識、規範、人間関係に縛られ、場の空気を読み、思考の幅も発言の内容も無意識の内に自己規制している。(中略)
 哲学対話というのは、問題解決を目指した討論ではなく、自分自身を解放するための身体的なエクササイズなのである。逆に、本書を読むことによって私たちは、いかに自分が息苦しい場所に押し込められているかということを思い知らされるだろう。私たちは、きっと、もっと楽に呼吸できるはずなのだ。(抜粋、終わり)

 哲学というと、「難解なもの」という印象を持っていましたが、上記のような面もあるのですね。「哲学についての哲学」のようなものがあってもいいのかな?などと、思ってしまいました。